終わる世界の集大成は、次に始まる世界への道案内。

まずは予定を決める。決めると動き出す。



未来の一点を決めると、今いる世界のすべてが実現に向かって動き出します。

そのことは、実体験から理解していました。


そこで、2018年12月の段階で、1年後に同じ場所で合宿セミナーを開催すると決め、会場を予約しました。

1年後、2019年12月の合宿では、その次の1年の指針となるような冊子教材を作ることも決めました。


教材を作ると決めると、実生活のなかで、教材に書きたくなるような体験が起こりはじめます。

このことは、約3年に及ぶコソ練オリジナル教材の制作を通して実感してきました。


次の1年の指針となるような教材を作ると決めたのだから、それに書きたくなるような体験が続くに違いない。

そう確信した私は、日々の体験や気づき・洞察を記録しはじめました。


記録するそばから気づく。気づくたび変わる。


年末に教材化することを前提に日々の記録をはじめたら、些細な出来事を通して、ものの見方や考え方、生き方そのものを問い直す機会が訪れました。

そうした機会の数々が小さな転機となり、私自身がどんどん変わっていきました。

2019年10月、そろそろ教材をまとめようと思ったころには、1年前とは別人になった気分でした。

その変容は、想像だにしていなかったことでした。


自分に起きた体験を時系列でふり返り、洞察したところ、あらかじめ決められた計画に基づいて起こるべきことが起きていたのだ、と感じました。

どの段階で何に気づき、何を学んでいったのかを体系化したところ、自分がずっと書きたかったのはこういうことだ、という感触を得ました。


それは、企業研修向けの教材には書けないけれど、知っておけば確実に役にたつ、本質的な知恵の数々でした。

中級者向けの教材を別に作る。

1年前に意図したことが、ここで叶いました。



こうして仕上げた教材に『コソ練年鑑2019-2020』というタイトルをつけました。

美しく製本してもらった冊子のページをめくりながら、私は、大きなプロセスが終わった感慨にふけっていました。



2019年12月、1年前に予約した箱根のリゾートホテルで、合宿セミナーを開催しました。


セミナーの時間には、集まってくれたみなさんと『コソ練年鑑2019-2020』を使って語り合い、翌年の幸せに思いをはせました。

休憩時間には冬の箱根を満喫、楽しい思い出がたくさんできました。


数年に及ぶ教材制作がいよいよ終わった。

そのときの私は、しみじみとした達成感を味わっていました。


終わりははじまり。


2020年春、ふとした思いつきから、『コソ練年鑑2019-2020』を題材にしたオンライン読書会を開催しました。

縁あるみなさんと一緒に、声に出して読みながら内容を咀嚼しているうちに、『コソ練年鑑2019-2020』の完成はゴールではなくスタートだったと気づきました。


そのとき、『コソ練年鑑2019-2020』に明文化した「自分の世界を再構築する」という概念が、新しい世界を歩くための道案内になっている、とわかったのです。

私は、今までの集大成として『コソ練年鑑2019-2020』を制作すると同時に、これから歩き出す世界の道案内を作っていたのでした。



道案内は、それを使って実際に歩いてみることで、はじめて役に立ちます。

道案内そのものを作って満足している場合ではありません。

文字通り、「終わりははじまり」。


今思えば、『コソ練年鑑2019-2020』の制作それ自体が、新しい世界への第一歩になっていたのでした。



完了して続行